二酸化炭素の添加には様々な方法がありますが、私が一番オススメできるのが大型ボンベを使ったものです。
大型ボンベはその印象的な見た目から、「ミドボン」と呼ばれることが多いです。
コストパフォーマンスに優れ、面倒なメンテナンスのいらないミドボンでの添加は魅力的ですが、セッティングが難しそうで手を出しにくい・・と思っているのではないでしょうか。
あなたがもし難しそうだからと悩んでいるのであれば、その悩みはこの記事を読むことで全て解決できます。見慣れない道具もありますが、それぞれ細かく説明しているので安心して読み進めてください。
ではそのミドボンを設置するにあたり、どのような器具を使っていくのか、どうやったらいいのかを詳しく説明していきたいと思います。
ミドボンを手に入れる
ミドボンはアクアリウムショップには取り扱いがありません。なのでまずは取り扱いのあるお店を探しましょう。
お近くの酒屋に問い合わせをするのが手っ取り早い方法ですが、注意するところとしては在庫が店舗においていないことが多いので、取り扱いがある場合には発注してもらうようにしましょう。
私の場合は1週間後に店舗に届きましたので、まずは電話をしてみるといいと思います。
他にもネットで注文し、配達してくれるサイトもありますがコストもかかりますのでまずは酒屋を当たってみてからネットで検索するといいと思います。
ミドボンを手に入れる準備が整いましたら、手元に届く前にその他の用品を揃えていきましょう。
ミドボン導入に必要なもの
まずは必要なものから説明していきましょう。今はこういうものがあるんだな、という認識だけ持ってもらえれば大丈夫です。ひとつひとつどのようなものかを後々に説明していきます。
ではミドボン導入に必要なものを見てみましょう。
- レギュレーター
- 電磁弁
- スピードコントローラー
- チェックバルブ
- バブルカウンター
- ディフューザー
- 耐圧チューブ・シリコンチューブ
以上の7つのものを揃えればストレスなくミドボンを導入できます。
ミドボンには高圧のガスが充填されているため、しっかりとした用品を揃えることが重要です。
特に減圧弁(レギュレーター)は安全面を考えて安心できるところから入手しましょう。中古のものなどもありますが、ミドボンを選択すること自体が大分節約になっているので、できれば新品を選ぶと安心です。
ではこれらのパーツがどういった役割を担っているのかを説明していきます。
レギュレーター
レギュレーターとは減圧弁のことで、その名の通りミドボンからの高圧のガスをある程度の圧力まで下げてくれる役割があります。ミドボンから一番最初に取り付けるもので、ミドボン本体に装着します。
レギュレーターには圧力計というものが付いており、MPa(メガパスカル)の単位で表されます。アクアリウムで使う時にはこの圧力計を見ながら適切な圧力をかけてあげることになります。
圧力が高すぎると電磁弁への負担が大きくなり、低すぎるとディフューザーから気泡が出ないので丁度いい圧力を探しましょう。
私個人の設定ですが、0.2MPaに合わせて使用しています。ある程度のところまでを減圧し、この後に出てくるスピードコントローラーを使ってさらに細かく減圧します。
入手はアクアリウムショップやはるデザインなどで購入できます。
似たような形で小型ボンベ用のレギュレーターもありますが、口径が違うものもあるので気をつけましょう。
電磁弁
電磁弁は通電している時には開き、通電していない時に閉じる弁です。これを使って添加のオン・オフを切り替えます。
タイマーを使って管理するのなら、この電磁弁の通電を管理することで時間間隔を決めることができます。
電磁弁は通電している時に熱を持つことが多いので、できれば何も周りに接触していない状態にしておくのがいいと思います。耐圧チューブはあまりしならないので特性を生かして中空に留めておくのがいいでしょう。
電磁弁はアクアリウムショップやチャームなどで入手できます。モノタロウでも取り扱いがあるものもあります。
私はCKDのEXA-C6-02Cを使っています。アクアリウムショップ以外で購入するときは、ワンタッチ継手の計を間違えないようにしましょう。Φ6がアクアリウムで一般的なチューブ径です。
スピードコントローラー
スピードコントローラー(スピコン)はレギュレーターで減圧した二酸化炭素をさらに細かく調整する器具です。
アクアリウムでは二酸化炭素の添加量を示すのに1秒に数滴という単位が使われることがありますが、その調整を担うのがこのスピコンです。
スピコンには細かな設定ができるように小さなノブが付いており、それを開いたり閉じたりすることで調整します。
1秒に何滴というのは後に出てくるバブルカウンターを見ながら調整します。
チェックバルブ
チェックバルブは逆流防止弁とも言われ、一方向からのみを通す弁です。スピコンや電磁弁に水槽内の水が逆流してしまうと故障の原因になるため、チェックバルブを使います。
チェックバルブには方向がありますので表示を確認するか、自分で吹いてみると方向がわかります。
もちろん逆に設置してしまうと二酸化炭素の添加ができないので、間違いのないようにしましょう。
バブルカウンター
バブルカウンターは二酸化炭素の添加量を目で確認できるようにする器具です。器具内の水面に上がってくる気泡の数を見てどのくらい添加できているのかを確認します。
バブルカウンターにも色々な形があり、気泡の大きさも様々なので1秒に何滴というのも自分自身の指標として捉えるといいと思います。水槽環境やディフューザーによって二酸化炭素の溶け方は変化します。
ディフューザー
ディフューザーは拡散器とも呼ばれ、二酸化炭素を細かな気泡にして水槽内に溶け込みやすくするために使います。
細かな気泡になればなるほど水流に乗り滞在時間が増え、数が多くなることで水に接する表面積が増えます。
この効果によって二酸化炭素の添加をより効率的に行います。ディフューザーには様々なものがありますが、全て水槽内に設置するためコケなどが付着することにより気泡が大きくなってしまうことがあります。
その際にはハイターなどで洗浄するか、歯ブラシで磨くなどのメンテナンスが必要になります。
耐圧チューブ・シリコンチューブ
耐圧チューブはその名の通り圧力によって変形しないチューブで、減圧がされていない箇所に用います。スピコン以下の減圧された環境では取り扱いやすいシリコンチューブを使うといいでしょう。
バブルカウンターにはガラス製の物もありますので、耐圧チューブを使おうとすると誤って割ってしまうことがあります。そんな時は柔らかく使いやすいシリコンチューブを使いましょう。
ミドボンから水槽内までの道のり
使用する器具を入手し、用途がわかったところで実際にどういった流れで添加するのか見てみましょう。今回は分かりやすく図解してみました。
この図をみれば大体の流れが想像できたと思います。
レギュレーターで大まかな圧力を減らし、スピードコントローラーでさらに細かく減圧します。そこからはシリコンチューブを使ってバブルカウンターまで繋いで、ディフューザーまで二酸化炭素を届けます。
実際の設置の前にこの流れを頭に入れておくと、実際の設置の時にどうしたらいいのか迷うこともないはずです。
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